- 合筆後や分筆後に土地の地番はどのように決まるの?
- 地番の決め方のルールを知りたい。
このような疑問に答えます。
結論は「合筆は若い番号、分筆は通し番号」と覚えてもらえばいいです。
今回は、合筆後や分筆後で地番がどのようなルールで決められるか、具体例を示しながらわかりやすく解説します。
参考にするだけで、地番のルールを知れるだけでなく、思い通りの地番を作り出すことも可能になります。
また、地番について知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。
合筆登記と分筆登記とは?
どちらも土地に関する登記。
- 合筆登記は土地を合体する登記
- 分筆登記は土地を分ける登記
それぞれ詳しくみていきます。
合筆登記は土地を合体する登記
合筆登記とは複数の土地を一筆(=1つ)に合体する登記です。
簡単に言うと、「土地を合体する登記」のことです。
※ 土地の単位は「筆(ふで、ひつ)」です。
分筆登記は土地を分ける登記
分筆登記とは一筆の土地を複数の筆に分ける登記のことです。
簡単に言うと「土地を分割する登記」のことです。
合筆登記後の地番【決め方のルール】
合筆後の地番の決め方に以下のようなルールがあります。
- 最も若い地番に吸収される。
複数の土地を一筆に合筆する場合、最も若い番号の地番に他の地番が吸収されます。
以下で分かりやすく具体例をあげます。
2筆の土地を合筆
例えば、以下のような2筆の土地を合筆します。
- 品川区〇〇一丁目15番6
- 品川区〇〇一丁目15番10
その場合、合筆後は、若い方の地番、つまり「品川区〇〇一丁目15番6」になります。
3筆の土地を合筆
さらに増えて3筆の土地を1筆に合筆。
- 世田谷区〇〇二丁目3番6
- 世田谷区〇〇二丁目3番8
- 世田谷区〇〇二丁目3番15
この場合は「世田谷区〇〇二丁目3番6」。
数字が違う場合
この場合も若い地番に吸収される。
例えば、
- 小田原市〇〇二丁目156番10
- 小田原市〇〇二丁目158番
- 小田原市〇〇二丁目159番3
とかなら、「小田原市〇〇二丁目156番10」。
分筆登記後の地番【決め方のルール】
分筆後の土地の地番は次のルールに従って決められます。
- 元の地番と最終地番の次(予定地番)から通し番号で割り振られる
- 地番の配置は自由に決められる
- 一度欠番になった地番は再利用しない
ちょっと、わかりづらいですね。
具体例を出しつつ順に解説します。
元の地番と最終地番の次(予定地番)から通し番号で割り振られる
分筆後の地番は基本的に通し番号です。
例えば、
「平塚市〇〇三丁目5番1」を3筆に分筆する場合、基本的には以下のようになります。
- 平塚市〇〇三丁目5番1
- 平塚市〇〇三丁目5番2
- 平塚市〇〇三丁目5番3
でも、もし既に「平塚市〇〇三丁目5番2や5番3」が存在していたら?
それだけでなく「平塚市〇〇三丁目5番100」まで土地が存在していたら、先程の分筆はこうなります。
- 平塚市〇〇三丁目5番1
- 平塚市〇〇三丁目5番101
- 平塚市〇〇三丁目5番102
この場合、最終地番は「5番100」で予定地番は「5番101から」となります。
地番の配置は自由に決められる
また、分筆後の地番の配置は自由に決められます。
先程の例で行くと、
- 平塚市〇〇三丁目5番1
- 平塚市〇〇三丁目5番101
- 平塚市〇〇三丁目5番102
の地番のは配置を申請者の自由で決めることが出来ます。
ただし、分筆して売買する場合などは慣例として、売らないで残して置く土地を元の地番にしておくことが多いです。
一度欠番になった地番は再利用しない
最後に分筆や合筆を繰り返した土地で起こることですが、一度欠番になった地番は再利用しないというルールがあります。
先程の平塚の例でみていきます。
例えば、この様な順番で分筆合筆を繰り返します。
- 1筆の土地を3筆に分筆
- そのうち2筆を再び合筆
- さらに合筆した土地を分筆
順にみていきます。
1筆の土地を3筆に分筆
まず、平塚市〇〇三丁目5番1の土地を以下のように3筆に分筆しました。
- 平塚市〇〇三丁目5番1
- 平塚市〇〇三丁目5番101
- 平塚市〇〇三丁目5番102
そのうち2筆を再び合筆
そして、そのうち次の2筆を再び合筆します。
- 平塚市〇〇三丁目5番1
- 平塚市〇〇三丁目5番101
の2筆が「平塚市〇〇三丁目5番1」になります。
この時点で存在している土地は、以下2筆。
- 平塚市〇〇三丁目5番1
- 平塚市〇〇三丁目5番102
さらに合筆した土地を分筆
さらに、「平塚市〇〇三丁目5番1」を2筆に再分筆するとします。
すると、「5番1」と予定地番の「5番103」の2筆に分けられます。
「5番101」が割り振らそうですが、これは既に欠番した地番のため、再利用されることはありません。
つまり、一度合筆で吸収された地番は永久欠番となるのです。
合筆後や分筆後で地番はこう決まる:まとめ
今回は合筆後や分筆後の地番の決め方のルールについてみていきました。
ルールをまとめると、以下のようになります。
- 合筆後は最も若い地番を採用
- 分筆後は元の地番と予定地番
- 分筆時は地番の配置は自由に決められる
- 抜けた地番は永久欠番
これらのルールを知ることで思い通りに合筆や分筆ができるようになります。
是非、参考にしていただければと思います。